頚椎ヘルニアとは
有名な腰の椎間板ヘルニアと同じく、首の椎間板ヘルニアのこと。
一部の構造を除き、腰椎も頚椎も骨の後方に脊髄がとおり、脊髄から脊髄神経が分岐します。
脊髄、もしくは脊髄神経の圧迫により、手や腕のシビレや痛みがおこるものが、頚椎椎間板ヘルニアとなります。
頚椎ヘルニアは、技術が高くないと施術は難しく、場合によりシビレや痛みを悪化させます。
やみくもに首をひねるような、ボキボキ整体は要注意です。
頚椎の構造
頚椎は背骨の一部であり、重い頭部を支える重要な役割を果たしています。
頚椎は綺麗な前弯カーブを描き、正常な可動域は痛みや違和感なく、おじぎ(屈曲)したり、上を向く(伸展)ことができます。
後頭骨と第1頚椎をつなぐ、環椎後頭関節から第7頚椎まで、8対の大切な神経が出ています。
脳に血液や栄養、酸素を送る総頚動脈や椎骨動脈も通過する、大事な連絡路となります。
頚椎の中には脳幹(中脳、喬、延髄)という、とても大切な神経の塊があり、脳幹を保護する役割もあります。
頚椎の神経の役割
第1~第2頚椎では、耳や目、鼻の疾患に関与し、めまいや鼻炎、片頭痛などの原因になります。
第3頚椎レベルでの脊髄損傷は、自発的に呼吸が出来なくなり、人工呼吸器をしないと生きていけません。
第4頚椎では、難聴や花粉症、第5~第7頚椎では、喉の調子や甲状腺機能、腕の痛みなどに関与します。
第5頚椎~第1胸椎では、腕神経叢という、筋皮神経、正中神経、橈骨神経、尺骨神経の束を形成します。
脳幹からは大事な脳神経も分岐し、第1~第7頚椎は副交感神経支配であり、あらゆる体調のコントロールをおこないます。
頚椎とカイロプラクティック
カイロプラクティック理論では、頚椎は自律神経の副交感神経の出入口であり、重要視しています。
医学的には頚椎は第1頚椎~第7頚椎とされていますが、カイロプラクティック理論では、第1頚椎~第2胸椎までが実際の頚椎カーブと考えています。
頚椎の歪みの問題は、あらゆる全身の痛みや症状、体調コントロールに欠かせません。
サブラクセーション(背骨の歪み)が最も頻発するのは頚椎であり、頚椎の施術こそが、絶好調になれる秘訣です。
背骨の歪みの放置は、やがて椎間板を圧し潰して、椎間板ヘルニアを引き起こしてしまいます。
頚椎ヘルニアのシビレや痛み
患者様の多くは、突然痛みがでた、急にシビレがはじまったとおっしゃいます。
多くの場合、シビレや痛みがでる準備をして、いつの日かシビレや痛みがはじまるのです。
虫歯同様に、すぐに悪くなるわけではなく、砂時計をひっくり返すように、だんだん悪くなるのです。
人により、手腕のシビレや痛みの感じ方は違いますが、ストレートネックなど首の状態が変形のほぼない状態でもシビレや痛みを感じます。
頚椎ヘルニアになるのは、首に変形が入り、重度の状態ですから、ほとんどの場合、変形性頚椎症を併発します。
頚椎ヘルニアの問題
腕や手のシビレや痛みがきつくなると、なんとかシビレや痛みを抑えたいのは、誰でも同じだと思います。
首の神経圧迫が酷くなると、足のシビレまで引き起こすことがあります。
レントゲンやMRIで、ご自身でもヘルニアと確認できると、精神的にも追い込まれます。
ここまで大きいヘルニアだと手術しかない、そう言われてしまうと、余計に追い詰められてしまいます。
症状にとらわれず、根本原因は神経圧迫ですから、除圧する方向に矯正をかければ快方へ向かうはずです。
頚椎ヘルニアの一般治療
一般的な頚椎ヘルニアの治療は、鎮痛剤をはじめとする各種痛み止め、同様の作用をもつ経皮吸収する湿布やコルセット。
電気やリハビリ、鍼やお灸、マッサージや首の牽引(医学的な根拠はありませんが)、バキバキ整体、ホットパックや良い寝具、筋トレやストレッチ。
最終手段としては、ブロック注射や手術ですが、再発や後遺症が残る方が多いのでオススメしません。
特にこの後の紹介するものは、健康維持につながるものなので、是非チャレンジされてください。
ゲームやスマホは見ない、睡眠時間の確保、湯船にしっかり浸かる、食事改善、お酒・タバコを止めるなど。
頚椎ヘルニアの手術
内視鏡手術でヘルニアの除去(椎間板が薄くなります)が、最も負担や後遺症が少ないですが、再発の確率は文献にもよりますが6~8割です。
椎間板をチタンプレートに変える除圧固定術(何年か経つと手術上下の骨が悪くなる)。
前方固定術や後方固定術、椎弓再建術(何年か経つと手術上下の骨が悪くなる)など、症状に合わせおこなうようです。
最近の研究では保存療法でも、マクロファージ(免疫細胞)が飛び出た椎間板を食べ、自然治癒する場合が多い、そのような統計がでています。
医療は飛躍的に進歩し、身体への負担は最小限になっていますが、10~20年後のことを考えて決断してください。
頚椎ヘルニアと交通事故
交通事故の治療を3ヶ月~1年などおこない、痛みが取れたり、レントゲンでは異常がないので治ったと勘違いします。
むちうち症は、一旦痛みやシビレが良くなる場合がほとんどですが、10年前後で頭痛や手腕のシビレ、腰痛などを引き起こします。
10年という期間は、虫歯同様に私たちの身体をだんだんと蝕んでいきます。
悪くなった頚椎がどのようになるのかというと、だんだん変形が首の骨におこり、椎間板ヘルニアを引き起こすようになります。
知らない間に換気扇の油がたまるように、気がついた時にはお風呂にカビがあるように、だんだんと頚椎ヘルニアに近づいていくのです。
頚椎ヘルニアと生活習慣
タバコやアルコール、コンビニや外食などの添加物や、飲料やお菓子などの保存料や甘味料などの食生活の問題。
腹八分目の食事と、極端なダイエットを止め、リバウンドでドカ食いをしないようにしましょう。
長時間のゲームやスマホ、猫背などの不良姿勢、足を組んだりしないように、肘をついたりしないように。
高い枕で寝る、沈むようなマットレスは使用しないなどの生活就活改善も指導します。
片方で物を噛んだりせず、ストレスを貯めないように運動習慣を身につけましょう。
頚椎ヘルニアの原因
骨の成長期である18歳までの、骨への外傷や怪我が根本原因になります。
骨への外傷や怪我というと、ほとんどの方は病院にいった覚えはない、そこまで酷い怪我はない、そのようにお話いただけます。
記憶にもないような、些細な外傷や怪我である、ブランコから手を放して飛んだ、跳び箱で首から落ちた、自転車や三輪車で転んだ、兄弟や友人との喧嘩など。
何年も何十年も前の頚椎への外力が、首の骨を徐々に悪くし変形をしながら、椎間板に圧力をかけていきます。
やがて耐えきれなくなった椎間板は繊維輪を突き破り、ヘルニアとなり脊髄神経への神経圧迫をおこします。
頚椎ヘルニアの検査
医療機関の検査であるレントゲンでヘルニアは目視できないため、CTやMRIでの検査となる場合が多くなります。
手や腕のシビレを訴えている場合は、ほとんどの場合CTやMRI検査となります。
頭を床側に押さえながら首を左右に動かすスパーリングテスト、頭を床側に押さえながら首を後ろに倒すジャクソンテスト。
スパーリングやジャクソンテストは、神経圧迫を増幅させるようにするので、痛みやシビレが酷くなる場合は陽性となります。
カイロプラクティック理論で着目しているのは、なぜこのヘルニアができたのか、どこの骨が悪くて神経圧迫を引き起こしているのか、ということも診ていきます。
頚椎ヘルニアの根本施術
検査8割・治療2割と、施術前に最重要なのは医学的・科学的検査となります。
検査を基に、患者様の10年20年先のことを考えながら、施術方針を組み立てていきます。
頚椎ヘルニアを起こしている関節を選び、関節を正しい方向に矯正をかけていきます。
可動域があがり、良く眠れるようになり、シビレや痛みが軽減してくることでしょう。
必要なことは、その場の痛みを取り除くことではなく、恒久的に痛みが出にくくする身体づくりです。
頚椎ヘルニアのまとめ
日常生活にも支障がでたり、夜もまともに寝ることができない状態になると、強い痛め止めやブロック注射を選択されます。
『これで良くならないなら手術しかない』と宣告されると、もはやYESかNOの選択の余地がなくなりますが、手術も対症療法にしかなりません。
手術法にもよりますが、再発の確率は60%、手術部位の上下の骨まで影響し、ヘルニア部位が増える可能性もでてきます。
私達には、何よりも素晴らしい治癒方法、自然治癒力が生まれもって備わっています。
根本的に解決していくには、ヘルニアの問題部位の神経圧迫を取り除き、自然治癒力で回復しましょう。
一緒に頑張りましょう。
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